April 27, 2015

神話

神話は所作り話で、事実とはなんの関係もない。
戦後の歴史観はそんな風に変わった。
確かに記紀をきちんとした歴史書みたいに扱ってた、戦前の歴史観もいかがな物かと思うけど。
全く作り話として顧みないのも、また問題なような気がする。
700年代に編纂された、出雲国風土記にも、いくつか面白い挿話がある。
風土記自体は、実際の文物を記録した文献だけど。
地名の由来等の中に、それに関する物語がある。
意宇(おう)郡の由来に、俗に言う国引き神話がある。
ざっくり言えば、出雲は狭い土地だったので、八束水臣津野命(やつかみずおみずのみこと)が、あちこちから余った土地を引いてきて、出雲を広くしたって話。
土地を綱を架けて引いてくるなんて、荒唐無稽であり得ない。
常識ではそうなんだけど、新羅や高志(越)など、実在の地名が出てくる所や。
国引きによって出来上がった土地(現在の島根半島)の地形の描写が、妙にリアルだったり。
頭から架空の物だと、無視しても良いのか、考えてしまう。
これらの物語は、漢字が大陸からもたらされる前から、口伝によって語り継がれてた物だろうから。
当初の物語とは時代を経るごとに、変化はしているだろうけど、何らかの真実も含まれていると思う。

Posted by kamiarizuki at 11:36 P | from category: Main | TrackBacks
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